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ブレードランナーかと思ったよ
正月3日のことだったかな。
家族で食事に行ったんだ。

いつも行く銚子丸という人間味のある寿司屋に行ったんだけど、さすが銚子丸。
凄い人気で、店は満員。結局、入れなかったんだ。

残念で泣き始める子供。
それで、どうしようかなと思って、行ったことのない回転寿司屋に行ってみたんだ。

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回転寿司、基本的にあまり好きじゃないんだけど、まあいいやと思って入った。
でもそこも満員で30分くらい待ったのかな。
それでようやく席について食事を開始したんだけど、これがさ。
もの凄いまずかったんだよね。
ショックなくらい。

店の雰囲気も最悪でね。一切、人間の体温みたいなもんを感じないんだ。
店員さんも、やりたくない仕事をイヤイヤやっているかのようにも見える。
そして、ただ、無機質に機械でつくられた寿司が店の奥から見るからにまずそうな形で次々に流れてくる。

注文もできるんだけど、それは玄関のインターフォンみたいなやつがあって、それに向かってなかば叫ぶかのように、我も我もとヒステリックにオーダーする。

その光景に僕は絶句したんだよね。
俺たちはブロイラーかよ。とか。
これはある意味、ブレードランナー的な近未来像のパロディだなとか。

それで僕はもう耐えられなくなって、そして、こんな冷え切ったご飯を子供と家族に食べさせたくないって思って、早々にその店を後にしたんだ。

次から次へと店にやってくる僕と同じような順番待ちの家族を押し分けて。



このことにもの凄く考えさせらたんだよね。
こりゃあ、よくないな。と思って。

でも、確認しておくけど、金額の高い食べ物が無条件にいいとは絶対思わない。
僕が一番好きな食べ物は、場末の労働者が集まる立ち飲みやのもつ煮だ。
おせじにも清潔とは言えない店のおばちゃんが冗談まじりに出してくる、もつ煮込み。
隣では競馬ですったアル中のおっさん。回転寿司より環境は劣悪だ。
しかしここには、人間がいる!と強く思える。

だから金額の安い店をバカにする気なんてない。
でも、人間にとってもっとも大切な何かを欠いた食事ははっきりと悪であると思う。

そしてこの回転寿司に象徴されるような食べ物を当たり前として育った子供が、豊かになんかなるわけがないと思う。

新年そうそう本当にそう思った。



心みたいなものが、確かにこの国から消え去ってる。

店で順番待ちしている人たちの怒ったような余裕のない顔。

プライドのない生気のない店員。

この国の抱える悲しみを僕ははっきりと感じた。

そして、なんとかしてぶっ壊してやると逆に闘争心すら湧いた。

自分のためじゃない。

これからの誰かのために。そして、自分の愛する人たちのために。



***

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次の日に口直しもかねて、手作り茹でたてのスパゲティー屋に行った。
確か、ポポラマーマだったかな?そんな名前。

ここはチェーン店だけど、店員さんが素晴らしい。
皆、プライドを持って働いているのがわかる。
金額も凄く安い。

おかげで凄く良い気分になれた。

そしてこのことからわかる。

不景気だから、やれないんじゃない。
やろうとしていないだけなんだよ。

コストだ人件費だとうるさいけど、ちゃんとやっている店はちゃんとやっているんだよ。
そして人間はやっぱりそういう店が好きだから、そういうお店ははやる。
ただそれだけのことなんだよ。

そしてこのことに、これからの僕らの生き方のキーワードがあるように思えるんだ。

うん。







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by freestyle-life | 2008-01-05 21:27 | フリスタライフ
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